札幌は雨が続くようだ。こんな日にはアリスのピアノがいい。
選んだのはこのアルバム。
『ヨハン・ヨハンソン:ピアノ作品集』
騒がしい日常に、内省的で親密な時間をもたらしてくれる一枚。
静謐で美しい旋律がソロ・ピアノによって新たな命を得た、全30曲のアルバムだ。
孤高の天才作曲家、ヨハン・ヨハンソンとは?
ヨハン・ヨハンソン(Jóhann Jóhannsson)は、アイスランド出身の作曲家。クラシックの素養をベースに、電子音楽や音響派のアプローチを融合させた「ポスト・クラシカル」の旗手として世界的な支持を集めた。
映画音楽の分野でも目覚ましい足跡を残しており、今回のアリスのアルバムにも収録されている以下の作品が特に有名。
『博士と彼女のセオリー』:ゴールデングローブ賞 作曲賞を受賞
『ボーダーライン』:アカデミー賞 作曲賞にノミネート
『メッセージ』:異星人との対話を音響的に描き絶賛される
2018年に48歳の若さで急逝したが、彼が遺したミニマリズムと叙情性に満ちた音楽は、今も多くの人々の心を捉えて離さない。
ピアニスト、アリス=紗良・オットが紡ぐ「内面への旅」
演奏を手がけるのは、ドイツ人と日本人の両親を持つ国際的ピアニスト、アリス=紗良・オット。確かなテクニックと深い表現力で知られる彼女だが、ヨハンソンの音楽に対して並々ならぬ共感を寄せているようだ。
アリスは彼の音楽を「自然と心を集中させ、内面へと導いてくれる」と評している。
本作は、ヨハンソンの代表曲(映画音楽や彼の名盤『エングラボルン』などから選曲)を、彼女がソロ・ピアノとして世界初録音した貴重なコレクションになる。
オーケストラや電子音で彩られていた原曲が、ピアノ一台という最もシンプルな形に削ぎ落とされたことで、メロディの美しさと儚さがより一層際立っていると思う。
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