2018年10月21日日曜日

Mr.Children『重力と呼吸』:苛立ちのチケットボード

Mr.Childrenのニューアルバム『重力と呼吸』が届いたので聴いている。


安定のミスチル節だが、前作『リフレクション』に比べると少し小ぶりな、でも親しみやすい音楽を指向しているようだ。
ちなみに早期購入特典のステッカーは価格差ほどの価値はないように思う(個人的な感想です)ので、下記リンクには通常版をリンクしておきました。

このニューアルバム発売のニュースは、全国ツアーのお知らせメールで知った。
実はしばらく彼らのアルバムを買っていなかったのだが、前作の『リフレクション』はライブに参戦できたので、久しぶりに買い、今回もチケットが入手できたのでアルバムを購入した。

95年の東京ドーム以来、申し込んでも申し込んでも彼らのライブチケットは入手できなかったが、前回の全国ドームツアーは東京の友人が家族分の席を取ってくれて久しぶりの生ミスチルを楽しむことができた。
とても素晴らしい演奏だったので、今回もダメだろうとは思ったが、申し込むだけ申し込んでおこうとメールからリンクを開くと、なにやらチケットボードというサイトから申し込む仕組みになったという。

まあそういう時代だよね、ということで会員登録を始めたが、なんて幼稚なユーザー・インターフェイス!
デザインも古臭いし、今どき全角系・半角系を認識しないサイトなんて・・
同行者にはチケット分配をする方式で、複数枚の購入はできないシステムなのに、枚数を入力するフェーズがあったりして、イライラを募らせながらも会員登録を完了。
しかし、購入したいチケットがどうしても候補に現れず、もう忍耐の限界に達して、そのまま退会してしまった。

食事の時に、家内にそう言うと、ホントにあんたは短気なんだから、と言いながら自分でも会員登録を始め、何事もなかったように、チケットを探し当て、しかも抽選に当たりやがった!!
どうしてそうなったのか今でもよくわからないが、まあともかくライブには行けることになったのだった。
めでたしめでたし。

しかし思うに、まだデジタル系の技術は「再現性のないエラー」すら完全には排除できていない。
印刷できたり出来なかったりするうちのウィンドウズに僕はだいたいいつも苛立っている。
調べてみると、チケットボードのエラーで入場できなかった人の話なんかがけっこう出てくる。
こんなに簡単に、商取引が不調になるリスクを、手軽さなんかと引き換えにしていいものなんだろうか。

最近どんどんキャッシュレスになっていく世の中にも、だからちょっと懐疑的だ。
貨幣経済は、「国家の信頼」という、抽象ではあるがそれが無くては生活も成立しない必然を前提に置いて運用されている。
失敗する動物である人間の運用が前提になっているからこそ進化し続けたフェイルセーフが、そして何より、我々は失敗するものだ、という認識そのものが、その安全を担保している。
いろんなものをスマートフォンに集約していく流れに抗うことは、もう出来ないのかもしれないからこそ、僕はこの苛立ちを忘れないでおこうと思うのだ。


重力と呼吸
重力と呼吸
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