1980年発表の7th『GRASS HOUSES』は、ロック寄りのアプローチで、とてもよく売れたアルバムとなった。
タイトルの『グラス・ハウス』は、「People
who live in glass houses should not throw
stones.」という慣用句から発想されたそうだが、この警句は、「自分が完璧でない(完全な人間などいない)なら、他人を批判すべきでない」という意味。
ビリー自身を取り巻く環境に対しての何らかの異議申し立てではないかと推察されるが、具体的な事案はわからない。
この寓意を表現した、ジャケットのガラスの家に石を投げつける過激なヴィジュアルは、自身初の全米シングルチャート1位となった『ロックン・ロールが最高さ』の楽曲イメージと合わせて、タフなロックアルバムの佇まいを纏っている。
とはいえ、本来のスタイルである吟遊詩人的アプローチも健在で『ドント・アスク・ミー・ホワイ』などの佳曲も収録しているし、スケールの大きな『レイナ』は個人的には愛聴の一曲だ。
そして名曲『ガラスのニューヨーク(YOU MAY BE RIGHT)』は、『SAY GOODBYE TO HOLLYWOOD』とともに、桑田佳祐が嘉門雄三名義で発表した『嘉門雄三 & VICTOR WHEELS LIVE!』でカバーされている。
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