2017年9月27日水曜日

マンフレッド・マンズ・アース・バンド『静かなる叫び』

エリック・クラプトンを起点にして、スワンプ・ロックが好きになった。
そしてその人脈をたどってスリム・チャンスに出会い、僕はロニー・レインの音楽を知った。
スモール・フェイセズ〜フェイセズのロニー・レインに辿り着くのに、アメリカを経由したのだから妙な話だが、そこから逆にたどってブリティッシュ・ロックもまたよく聴くようになるのだから、本当に音楽に国境は無いのであった。
ピート・タウンゼントとの共作アルバムなんかは本当によく聴いたな。

ROUGH MIX
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ロニー・レインのような、アメリカン・ルーツ・ロックとブリティッシュ・ロックの狭間にあるバンドを探すうちにマッギネス・フリントというバンドに出会った。
初期の編集盤を何度も聴いた。
カッコいいね。

The Capitol Years
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メンバーのトム・マッギネスが所属していたバンドということで、聴いたことのないマンフレッド・マンという名前が、それが個人名なのかバンド名なのかも判然としていなかったのに深く印象に残っていた。

そして中古レコード市で、このアルバムに出会ったのです。
マンフレッド・マンズ・アース・バンド『静かなる叫び』



 本当に予備知識なく針を落として、一曲目がブルース・スプリングスティーンの『光に目もくらみ』と来た。
これがムチャクチャカッコいい!

ボスのデビュー盤の一曲目に収録されたこの曲は、詩情あふれる歌詞が奔流のように溢れ出てくるスピード感が魅力だが、演奏が少々その情熱に追い付いていないところがある。
そこがこの曲の若さの表現で、もちろんそれで良いのだが、マンフレッド・マンのバージョンはそれがマチュアな演奏に支えられて、おそらくボスの頭の中で鳴っていた真実のメロディが姿を現す。
素晴らしい。

曲が進んでいくと、このアルバムがそのプログレッシブ・ロック的な正体を徐々に表していく。それにしてもメロディがいい。
詳しい友人に訊くと、これでもこのアルバムからポップ路線に転換していて、その前のアルバム(そのアルバムでもスプリングスティーンの『夜の精』をカバーしているらしい)まではかなりプログレ色の強い曲調で、ディランのカバーなんかを演っていたとのこと。

そしてこのバンドの中心人物マンフレッド・マン。
非常に多産なアーティストでなかなか全貌を見渡せない。
少し追いかけてみようと思う。
こんな出会いがあるから、中古レコード探しはやめられないね。

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