2012年10月25日木曜日

哀悼、小林悟朗さん:Victor SX500DEで「人を正気にする音」を奏でたあなたに学んだ事。

Greenwichユーザーが、なぜかIIILZを薦めらがちな件


ベテランオーディオ・ファイルと話していて、私がTANNOY Greenwichを使っていると知ると、必ずといっていいほどモニターゴールドの入ったIIILZというスピーカーを薦められる。

とっくに廃番になったスピーカーで、素っ気ない外観からもその実力は窺い知れない。
どんなすごい音がするんだろうといつも思っていたのだが、まあ色々あって聴く機会が得られた。

視聴会なんかで聴く、超高級な巨大スピーカーとは較べることがそもそも無意味で、生活の中で程よく品の良い音を聴かせるスピーカーとお見受けした。

愛聴しているベートーヴェンのピアノ協奏曲4番のCDを持っていったのだが、感情の起伏を隠さない演奏を、IIILZは品よく鳴らしていた。




人を正気にする音


システム改善のヒントを得たような気がして、各方面を調べていて、なんと元NHKのディレクターとして小澤征爾さんの番組なんかを作っていた小林悟朗さんが亡くなったという記事を見つけてしまった。
ご病気だったのだろうか。確かまだ50代後半くらいではなかったか。

現在はフリーでオーディオに関する執筆もかなり意欲的に行われていて、先月発刊の雑誌でも小林さんの記事を読んだばかりだ。

オーディオ誌の記事というとどうしても機械から出てくる「音」云々の話になりがちだが、小林さんの記事は完全に音楽サイドからの言葉で素直に頷かされる。

特に、ビクターのSX500DEという安価だが優れたスピーカーを、ご自身の「ゴトー」という素人にはまともな音を出すことさえ難しい巨大スピーカーシステムの前に置かれて、マニアユーザーの電源ケーブルよりも安価なスピーカーから出ているこの音が「人を正気にする音」だ、と書かれた記事には本当に衝撃を受けた。

オーディオ誌でそんなこと書いていいのか!でもそうだよなあ、と思い、いろんな所で「人を正気にする音」というフレーズを使わせていただいた。ここに盗用を告白し謝罪いたします。
しかし使わせていただいた手前、小林さんのこのご遺志、微力ながらも引き継いでいきたいものだなあと思う。

(2026年改稿)

上記の投稿記事を書いて、14年が経つ。
TannoyのIIILZも現代のスピーカーとして2024年に復活を遂げた。



視聴会で聴いてみたが、十分な進化を遂げたまったくの別物。
もちろん価格も別物で、1本99万円。

Victorさんは、ウッドコーンスピーカーを主力に20万円前後のコンパクトオーディオに注力していらっしゃるようだ。
人を正気にするオーディオの精神は生き続けている。

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