アニメの2期放送に先駆けて、水嶋ヒロ×剛力彩芽のキャストで実写映画化された「黒執事」
もともと原作漫画でも、アニメ化作品でも、例えば「悪魔との契約」という魅力的な文芸的背景を持っているにもかかわらず、そこを研究した気配はない。
何かの文芸作品や映画などへのオマージュも特に感じ取れない。
ただしアニメ版には「坂本真綾が演じる少年」という立派な見どころがあり、作品として成立はしている。
この劇場版では、剛力彩芽をキャストするために組まれたオリジナルの設定、つまり本当は女の子だが当主を継承できるが男の子だけなので正体を隠しているというギミックが活きている。
どこで活きているかというとひたすらにメイドのリンのためにだ。
原作でもドジっ子メガネメイドとして登場するこのキャラクターが、この映画のメインキャストである。
映画でもリンはやはりドジだ。
しかし、主人の危機にあたり、正体を表す。
メガネが外れて、戦闘者としてのリンが姿を現す。って、山本美月かよ!
メガネでわかんなかったよ。
ここのアクションシーンが凄い。
格闘技で、相手を倒して馬乗りで迷いなく射殺。
その後も武器商人のボディガードたちを倒しては銃を奪い、殺す。
ご主人様の剛力を逃した後、大量のボディガードにひとりで立ち向かうシーン。
よく上着脱いだりして戦いの体勢を整える場面で、ベルトをキュッと引き、スカートの裾を絞る。
かっこいいです。この仕掛け。
メイド戦闘のスタンダードになると思う。
そしてここがアクションシーンのハイライト。
捕まえた敵に乗り、銃を奪い、そのまま回転しながら射撃、周囲の敵を薙ぎ払う。
これ、ご本人がやってるんだとしたら凄い。
水野美紀の後継として充分、やっていける。
で、戦い終わってセバスチャン(執事)に助けてもらって、メガネに戻る。
この後、敵執事と黒執事のバトルとか、意外な真犯人とか、そのまた背後に大物が、とかいろいろあるわけですが、結局このメイドバトル以上の盛り上がりはありませんでした。
というわけで、山本美月演じるリンのバトルシーンを中心にご紹介いたしました。
映画は続編に含みを持たせるエンディングでしたので、次回もリンの活躍に期待したいです。
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