2014年7月3日木曜日

映画「謝罪の王様」:Gomennasai is not “I'm sorry”.

映画「謝罪の王様」をDVDにて鑑賞。
さすが、クドカン×阿部サダヲ。脚本も演技も名人芸。一級のコメディーであります。

謝罪の王様 [Blu-ray]
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僕は18年間営業の仕事をしてきたが、だいたい仕事の半分はなんらかの謝罪だ。
ミスに起因するものもあるが、クローズド・マーケットで決まった顧客と長期に渡る取引をする業界では、提供した商品がお客様の期待どおりでないときも、適切な謝罪が必要になる。

営業現場での謝罪においては、「それが本当は誰のせいか」ということは問題にならない、どころか問題にしてはならない。
それが自分以外のスタッフのせいでも、またはいかんともし難い社会情勢に起因するものでも、たとえお客様自身の勘違いであったとしても、すべてを代表して頭を下げるのが謝罪というものだ。

リクツを超越した「許してください」という純粋な気持ちだけが、謝罪の要諦である。



だから、映画内で、謝罪センターができるきっかけとなったラーメンチェーンの謝罪対応の迷走ぶりには、わかる、わかると大きく頷いた。
謝罪することと、事態を収拾するということの間には深くて大きな溝があるのだ。

国際弁護士に、謝罪の何たるかを語るシーンにも日本的な謝罪の本質がよく表現されていた。
だいたいI'm sorry.ってなんなんだ。
なんで、私は残念だ、と表明することが謝罪することになるんだ。
同じ意味でエラい人が「遺憾に思います」っていうのも、ちっとも得心がいかない。
「それはわたしのせいではありません」って言ってるのと同じだろ。


グローバリゼーションの中で、日本が喪った大事なもの。
それが謝罪だ、というのがこの映画のテーマだろう。
おおいに共感します。


さて、この映画にはもうひとつ見どころがある。
それはエンドロール。
E-Girls、エグザイル、VERBALの豪華共演による主題歌のミュージック・ムービーが凄い。
ぜひ観てください。

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