ネイサン・ヘインズというテナー奏者は、本当に寡作だ。
前作から4年。
その前作の時だって4年ぶりだったはずだ。
それでも毎回裏切らない佳作を作ってくれる。
The Poet's Embrace
後ろにアナログプレーヤと真空管アンプが写ってるのが嬉しいね。
今作はアナログ盤で買ったからさ。
楽曲は、最近珍しいくらい極めてトラディショナルでオーソドックスなジャズ。
そんで、また珍しいことに、録音機材がライナーの一番上に書いてある。
アンペックス300(テープレコーダーです)でハーフインチのテープを使用って書いてあるから、アナログ録音。
しかもパートごとに録らずに、マイク2本立てて、そのままステレオで録ったって書いてある。
すげえな。
こりゃ本当に演奏している姿が見える。
昔、マイルズやらコルトレーンやらエヴァンズやらがやってたように、目を合わせながら演奏をその場で作っていっている様子が見える。
優秀録音ってわけじゃない。
ちょっとベースが奥まりすぎてるし、肝心のテナーの音がぼやけてピアノに負けてる。
でもそのピアノの繊細なプレイがすっかりマイクに入っている。
すっとテナーのフレーズの合間にパッセージをすべり込ませる時のアイコンタクトの「音」まで聴こえるようだ。
ジャズはこうでないとね。
0 件のコメント:
コメントを投稿