2016年5月22日日曜日

Zoom NIKKOR 43-86mmがやってきたら、思いがけず多重露光がおもしろかった件

先輩から送られてきたNikomat ELを手に取ってはじめて、自分が一眼レフのフィルム・カメラのことを何も知らないことがわかった。
社会人になって、海外旅行なんかに行くようになってカメラを買った。
当時よく売れていたKonicaのBiG miniという機種だった。
今でも持っている。


久しぶりに電源を入れようとしたら電池が切れていた。
ホームセンターで電池を買ってきて、スウィッチを入れてファインダーを覗いてまず気付いたことは、これズームないんだ、ということだった。
今の知識で言うなら、単焦点の35mm f3.5専用のコンパクトカメラ。高性能の「写るんですHi!」
自分が動いて構図を決めたらシャッターを押すだけだ。

そしてその調子でNikomatに接すると、あまりの無愛想さにちょっとビビる。
まずシャッターが押せない。
巻き上げレバーを予備位置に動かすという知識すらなかったのだ。
いろんな場所についているつまみやハンドルなどいちいちわからない。
ネットの海を探索すると一応まとまったマニュアルのようなものがアップされていてなんとか全体像が把握できた。

それからレンズを買った。


Zoom NIKKOR 43-86m f3.5という機種で、日本製としては最初の標準ズームレンズだそうだ。1963年に発売(53年前だ!)されて現在は生産されていないが、ずいぶんなロングセラーだったそうで、タマ数も豊富なせいか、手頃な価格で中古品を入手できた。
単焦点の明るいレンズが欲しくて一眼レフを始めたのに、どうしてこんなレンズを買ったかというと、写真にも見えているこのカラフルなヒゲが!なんとも!!かっこいいなーと思った次第なのです。
くだらない理由でスミマセン。
でもほら、趣味だからね。愛着がまずないとね。

一応道具が揃って、フィルムを入れてみるわけです。
家に昔買ったKodakのASA400の36枚撮りが2本あったので、まずそれを。
ここで初心者的な発見があって、フィルム売り場に並んでいたのがたいていASA100か400。で、何も知らない僕は400が「高性能版」なんだと思って買ってるわけ。
今回は100でいいかな、みたいな感じで。

暗いところでも写る高感度が400で、そのかわり写真の粒子が粗くなる、なんてことはまったく知らなかったので今本当に心から吃驚しております。
たしかに撮ってみると粒子感が半端ないです。


まいったな。
でもこの逆光の感じ、ちょっと好きかも。
逆光のカメラマン、なんてね。目指してみるかな。
これ撮り終えたら、今度はISO100のフィルムを買ってみたいです。

そう。
ASAがデジカメ時代によく言っているISOと同じものだというのも今回知ったお作法のひとつですね。

NikomatにもASAって書いてます。


この日は、明け方の街を撮ってみようと、暗いうちから出かけたんですが、こんな奇妙な写真が撮れてしまいました。


三重に露光されているようです。
前のオーナーからNikomat ELには多重露光の機能があるとは聞いていたのですが、これはまったくの偶然で、どんな操作でそうなったのか自分ではまったく覚えがないのです。
どなたか操作法をご存知でしたら教えて下さい。


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