2013年は、数年前に出たイザベル・ファウストのバッハ無伴奏ヴァイオリンの続編がやっと出たよ、というニュースから始まった。
相変わらず過度な演奏者の思い入れを排除した精妙なヴァイオリンが素晴らしく、聞き惚れた。
クラシックでは、今年マーラーを聴いてみようかとテンシュテットの交響曲全集を買った。
未だ、一番、五番以外は全体像が掴めていないが、別に焦ることはない。どれを聴いていいかわからないから全集を買ったまでのことで、まだその音楽を聴く時期が来ていないだけなのである。
目標を立てて攻略したりする必要はない。
そんなことふうに心の準備ができていないうちに聴いて、誤った先入観を持つより、何かのきっかけで、お、これ聴いてみたい、そういえば以前全集を買ってあったな、で聴いたほうが得られるものが大きい。
最近も、モーツァルトの音楽がまだよくわからなかった時期に買ったボックスものに入っていたヴァイオリン協奏曲に、とあるきっかけで強い感銘を受けたことがあった。
買ったんだから全部聴かなきゃ、なんて修行僧のようなことはしなくていいのである。
2013年、ジャズの方では北欧ジャズとの出会いが大きかった。
先輩に教えてもらったベント・エゲルブラダがあまりに良かったので、有名なエスビョン・スベンソン・トリオを聴いてみて、本当にびっくりしてしまった。来年もこれは引き続き追いかけていくテーマだと思う。
しかし今年はついにエルヴィス・コステロの新譜を見送ってしまった・・
多作なアーティストについていくエネルギーがなくなってきたようです。
ディランもクラプトンも今年の新作は買ったが、次はどうしよう、と思っているところ。
逆に寡作で久しぶりに出たアーティストの作品には今年感心した作品が多かった。
まずは、なんといってもデヴィッド・ボウイの新作!
これは本当にすごかった。
そして最近またリリースペースが上がってきているが、ボズ・スキャッグス。
これも本当にいいアルバム。
2013年はこの2枚がダブル・クラウン。同着一位。
ボウイの方が、歴史に残る名盤っぽい風格を宿しているが、ボズのあのリラックスしたムードでありながら心に確実に沁みていく感じは、他の誰にもできない音楽的到達だと思う。
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