2014年3月23日日曜日

そして僕は再び、ジャック・ジョンソンに出会う

ハロルド作石の「BECK」はマジで傑作だったと思う。

音楽漫画ってのは、実際の音が聴こえない分音楽のイデアが伝わってくる。
コユキのボーカルがどんだけ凄いのか、実音がないからこそ伝わってくる。

コユキを音楽の道に引きずり込んだ破滅型の天才ギタリスト竜介が、まともな音楽を聴きたいと言って駆け込んだバーでジャック・ジョンソンをかけてもらうシーンがある。
僕は、この時はじめてジャック・ジョンソンの名前を知った。

すぐにCDショップに行って、デビュー盤の「ブラッシュファイアー・フェアリーテイルズ」を買ってきた。一曲目がタイトル・トラックで、この曲に完全にヤラれた。

しかし、二枚目、三枚目とどうしてもこの一曲を超えられない。そう感じていた。
四枚目が劇場版「おさるのジョージ」というアニメ映画のサントラで、僕はジャック・ジョンソンが全曲書き下ろしたと聞いて、映画まで観たんだ。
で、それを聴いてもういいかな、と諦めがついちゃって、ここで聴くのをやめてしまった。

昨日久しぶりに古いハードロックが聴きたいなあと思ってTSUTAYAに出かけたが、アイアン・メイデンのどのベスト盤にもプロウラーが入っていないことに、僕のハードロック観が世界中から否定されてような気がして急にテンションが下がった。
突然音楽的興味が正反対に振れて、そういえば、その後のジャック・ジョンソンはどうしたんだろうと思って見てみると、けっこう出てる。聴いていないアルバムが3枚もあった。
まとめて借りてきて朝から聴いた。

結局「おさるのジョージ」の直後にリリースされたアルバム「スリープ・スルー・ザ・スタティック」が一番良かった。
サウンドがいい。

ピアノとエレクトリック・ギターというのはどうしてこんなに相性がいいのか。
思えば一枚目もこういうサウンドだ。
二枚目からオーガニックなサウンド志向が強まっていったが、アコースティック・ギターはバンドサウンドの中に入るとどうしてもパーカッシブな役割に染まっていく。
ところがジャック・ジョンソンのサウンドの魅力はちょっとルーズなリズムにあるわけで、アコギだとタイトになりすぎる。

「スリープ・スルー・ザ・スタティック」は買うしかないと思って調べると、アナログも出てる。さっそく発注をかけよう。久しぶりのレコードだ。

1 件のコメント:

  1. このコメントはブログの管理者によって削除されました。

    返信削除