2023年2月21日火曜日

寒い夜だから、パトリシア・バーバーの『NIGHTCLUB』で

夜に聴くジャズは、落ち着いた曲想のものでも心ざわつかせるものだ。
寒い日が続いて、家にこもっていると何もなくてもソワソワしてしまう。
こんな夜はパトリシア・バーバーに限る、とCDをかけたら、中盤に『アルフィー』がかかって、ハッとした。
 

 バート・バカラックが亡くなってから、思い立っていったい家に幾つのバージョンの『アルフィー』があるのか探し始めて、キリがないからやめたところだったのだ。
 
パトリシア・バーバーが歌っていたのは思いつけなかったから、不意打ちを喰らったような気分だ。
そしてこの不思議な所在のなさが、彼女の歌の最大の魅力でもある。
心に勝手に入ってこない音楽って、意外と貴重だと思う。
 

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