今日街を歩いていたら、地下街で最近よく見かけるお店が中古レコードをワゴンに並べていた。
以前もここで、松原みきの「ポケットパーク」を見つけて衝動買いしたから、もしやと思いエサ箱を漁ってみた。
若くて自由になるお金がなかった頃、雑誌のレコード評を何度も何度も読んで、どんな音楽なんだろうと想像を巡らせたジャケットが出てくれば自然と手が止まる。
今回は橋本一子さんのモノクロームが印象的な『Beauty』のジャケに手が止まった。
お値段6,000円はあまりに高いとは思ったが仕方がない、と、その時は思った。
が、漁る手をその先に進めると、そこには同じ橋本一子さんの『Vivant』が。
なんて素敵なジャケなんでしょ。
そしてこれが4,500円・・・
そ、そうか、でもまあ今日は給料日(給料日・・なんて甘美な響きなんだ!)だしな、しょうがないかな・・
まあ、これ以上はな・・と思いつつ、一応最後まで手を進めていくと、細野さん、達郎、鈴木茂のインスト名盤『Pacific』が!
これ買わないわけにいかないよなあ。
そしてこれも4,500円・・・
でもまあこれで逆に吹っ切れたというか。大漁だな!ぐらいに喜んで、もう全部いくか、と買ってきた。
しかし問題は家のオーディオが本調子でないこと。
機械に問題はないのだが、念願の横長配置を実現して以来、スピーカーをあれこれ動かしても、なんだか曖昧な音像でしか鳴ってくれないのだ。
それが『Beauty』をターンテーブルに載せて針を落とした途端、渡辺香津美プロデュースの先入観を裏切って飛び出してきた威勢の良いロックサウンドに目が覚めて、突然どうすればいいのかはっきりと理解できて、スピーカーの幅をギリギリまで狭め、少し開き気味にセッティングすると、以前のようなスピーカーが消えてしまう感覚が再現できた。
きっと本当に鳴らしたい音楽がなかったんだと思う。
強引に言い切れば、橋本一子さんの美ジャケに惹かれたという、ある意味不純であるからこそ強い動機が天啓をもたらしたのだ。
そうです、ワタクシ、ジャケ買い派でございます。
だから今日の出費も決して高いものではなかったということだと思う(というか思いたいだけかも)
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