2018年10月20日土曜日

ポジティヴ・フォース・フィーチャリング・デニス・ヴァリン:全AORファン必聴のレア復刻です

価値観なんてもとから多様なものだったんだろうけど、昔はもう少しその時代らしさのようなものが、音楽にも文学にも映画にもあったような気がしてる。
70年代と80年代のロックなら、音を聴けばはっきり違うってわかるでしょう。
音楽の話でいえば90年代以降は、それまでのトレンドを繰り返したりクロスオーバーしながら、多極化していったような気がする。
それでも多分後から振り返って、今年の音楽シーンには80年代回帰のムードが一部に確かにあったと総括されるんじゃないだろうか。

ブルーノ・マーズやDA PUMPのヒットなんかがその例だけど、この間久しぶりにタワーレコードをひやかしてたら、こんなアルバムを見つけて、直感で即買いしちゃった。


POSITIVE FORCEというバンドのセルフタイトル・アルバム。
オリジナルのLPは83年の発売で、 たった一枚自主制作で作られた盤というから、けっこうなレア盤だ。

これが聴いてみるとすごくいい!!
エレピのかっちょいいシンコペーションが、マイケル・マクドナルド期のドゥービーとかスティーリー・ダンあたりの音を思わせるし、ブラスが入ってくると、あの頃よく聴いたフュージョンのサウンドを思い出してちょっと懐かしい気分になる。

とにかくどの曲も楽曲の出来が良く、正直フューチャリングされている女性ヴォーカルが最初頼りなく感じられたりもしたが、逆に各楽器の細部の音がバランスよく聴こえて、聴き進めていくとこれはこれでいいな、と思えるようになって、途中から男性ボーカルも入ってきて、こうなると俄然サウンドもマッシブになってきて、まるでどんどん調子が出てくるライブを聴いているような気持ちになった。
最後はもう思わず拍手したくなるような見事な構成。

AORファンには必聴のレア復刻ですよ、これは。
手に入るうちに買っておくしかないと思う。


ポジティヴ・フォース・フィーチャリング・デニス・ヴァリン
ポジティヴ・フォース
Pヴァイン・レコード (2018-04-18)
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