来日中のマデリン・ペルーのライブにバラカン氏自身も行かれたようで、関係するリクエストに応えていた。
アナログレコードに高音質盤を持つディスコグラフィーに惹かれて、僕も二枚ほど聴いたことがある女性シンガーだ。
ラジオではウォーレン・ジヴォンのカバー曲が流れて、とてもいい曲だと感じたがベスト盤にだけ収録されているものだそうで、さっそく取り寄せてみようとブラウザを起動し、ついでにウォーレン・ジヴォンについても調べてみた。
マデリン・ペルーもウォーレン・ジヴォンも国内のディストリビューターでは正規の扱いはなく、CD大国が聞いて呆れる。
対訳付きで聴いてみたかったがしかたがない。
Madeleine Peyroux
Imports (2014-10-14)
売り上げランキング: 3,225
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Warren Zevon
Elektra / Wea (1992-05-14)
売り上げランキング: 34,973
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ウォーレン・ジヴォンについては、時々ラジオでかかる「ロンドンの狼男」くらいしか知らなかった。迷った時は一枚目から聴くに限るが、このファースト聴いたことがある曲があるなと思ったら、手持ちのリンダ・ロンシュタットのアルバム「Living In The USA」に入っているMohammed's Radioだった。
いい曲なんだよね。この曲を書いた人だったのか。
イスラムの預言者ムハマンドのラジオとはまた意味深なタイトル。
自分の英語力や歴史の知識ではこの歌詞の真意が掴めているとは思えず歯がゆい。
また、こういうバックボーンを持った曲を魔性の女的なイメージのリンダ・ロンシュタットが歌っているというところに、ポップという文化の本当の奥深さを感じる。
そういえば、クリームの「カラフル・クリーム」の原題はDisraeli Gearsと言うが、このDisraeliとは、19世紀のイギリスの首相ベンジャミン・ディズレーリのことで、ローディーの言いまつがいを面白がって名付けたとされる。
しかし、このディズレーリという保守党の政治家は、スエズ運河の株式を買収しエジプトの植民地化への足がかりを作ったあと、インド帝国の成立に関与した人で、南アフリカ戦争を仕掛け、南部アフリカを植民地化したりした。
大英帝国の繁栄の礎を作ったとも言えるが、その後の世界戦争の最初の小さな火種を作った人とも言えるだろう。
この人の名前を、(自転車の)変速機=ディレイラー・ギアとの言い間違いに使ってマラプロピズム的効果を生み出そうとしているわけだから、当然ディズレーリの経歴に対して何かの感情を持っているだろう。
さらりとした時代へのアイロニー。
ポップソングの重要な役割だと思う。
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