2018年11月25日日曜日

佐野元春 2018禅BEATツアー最終公演、Zepp札幌に行ってきた!

行ってきましたよ。
佐野元春 2018禅BEATツアー最終公演、Zepp札幌に!

思い返せば、会社を辞めて札幌に帰ってきた2007年の教育文化会館。
もう声が出なくなっていたはずの元春が、ロックンロール・ナイトで驚異のシャウトを聴かせてくれたあの日から、彼の札幌ライブには毎回奇跡が起きていた。

今回の目玉はなんといっても藤田顕!
前回参戦したのは2015年の『35周年記念ツアー』で、ギターは深沼元昭一人だった(長田進が参加予定だったが、来なかった)から、初生藤田顕でした。

いやー、まいった。
際立った長身で細身の体でピョンピョン跳ねながら、大きなアクションでノリノリのカッティングを聴かせたかと思ったら、そのアクションのまま音数の多い激しいソロを弾きこなす。
アームとエフェクトを使ったトリッキーなプレイもカッコいい。
もう彼のプレイから目が離せない。
これがコヨーテバンドの本当の音か!
すごいギタリストがいたもんだ。
このギターを聴くためなら毎回ライブに参戦したいと思わせる出来でした。

今回のツアーでは、あくまでもコヨーテバンドで作ってきた楽曲が中心で、最後の方に少し古い曲が配置されている程度。
で、コヨーテバンドの音はやっぱりドラムス小松シゲルのリズムが鍵を握ってるんですな。
古田たかしとも小田原豊とも違う、沈み込むようなリズム。
そこに突然曲を爆発させるような激しいフィルを叩き込む感じ。
静と動の共存する不思議なドラムに、今日は何度もハッとさせられました。

ラスト近くに数曲昔の曲をやったけど、小松シゲルのドラムだとやはり記憶にある音像と少し違うんですよね。
ハートランド・バージョンの『インディビジュアリスト』がバッチリハマってたけど他の曲はちょっと違和感があって乗りきれなかったかな。
しかしラストの『アンジェリーナ』は元春自身のギターが先導して、さすがの盛り上がりでした。
やはりデビュー曲ってのは特別ですね。

今回の禅BEATツアーは、会場にちらほらと若い人たちの姿が見られました。
マニジュアルバムのマーケティングに工夫を凝らした結果なんでしょう。
我々中年ファンにとっても、これは嬉しい変化ではあります。
来年は40周年になる佐野元春。
おそらくオールタイム・ベスト的なコンサートも企画されるでしょう。
ここで獲得した若いファン層に、その魅力をぜひ見せてあげて欲しいと思います。
もちろん僕もとても楽しみにしています。

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映画『いぬやしき』を救った、二階堂ふみの存在感を写真で振り返ってみる

原作未読ですが、映画館で観た予告編が面白そうだったので、佐藤健、木梨憲武主演の『いぬやしき』をDVDで借りてきました。

いろんな意味でそこそこな出来の映画ではありましたが、だからこそ渡辺しおん役の二階堂ふみの存在感が映えるわけであります。

クラスの片隅にいる、大人しく目立たない娘、の設定を見事に演じながらも、この存在感ですわ。
ほとんど顔が見えないようなカットが多いのですが、どうやってこの存在感を演技しているのでしょうか。

獅子神への告白のシーンでも、別に可愛らしい表情は見せませんが、「ずっと前から、すきでした」の語尾の「た」を持ち上げて、「これ言っていいこと(または、とこ)だった?」のニュアンスを加えたところに震えましたな。


 笑顔に至っては、たぶんこの横顔のカットだけ。


しかしだからこそ、決定的に印象に残るのです。
そしてこれね。


なんかもう説明いらないね。
この娘を失ったら、そりゃ全国民滅ぼしたろか、という気にもなりますわ。
うん、獅子神は悪くないと思うよ。




竹内まりやさんの40周年記念映画を観てきたよ

竹内まりやさんのデビュー40周年を記念して制作された映画を、公開初日の今日観てきましたよ。
いやー、本当に素晴らしかった!

『SEPTEMBER』のリードフレーズ「辛子色のシャツ、追いかけて」を聴いて以来、僕はずっと辛子色のシャツを着こなせる自分を夢見ていたのです。
でもそんな男になれずじまいでごめんなさい、と岡村靖幸のフレーズを心でリフレインしながら今日の映画を観ていました。

それにしてもこの山下達郎の存在感は何なんでしょうか。
バックグラウンド・ボーカルで世界観を示してしまうなんて。

それも含め、もう少し大きな音で上映してくれてもいいくらいだったかなあ。
それでも映画館の音響でまりやさんの歌を聴いていると、彼女の歌に時折にじみ出る、人生をナチュラルに、そしてポジティブに生きていくことの素敵さが、むしろそのように生きられなかった瞬間の多かった自分のこれまでを否応なく振り返 らされる羽目になり、感動と悔悟の入り混じった涙が後から後から流れてきて、真っ赤な目でエンドロールを観終えたのでした。

音楽を映画館で観る(聴く)と、たいていそれは特別な経験になって、だから今回も迷わずパンフレットを買い求めたが、お値段何と3500円。映画も特別上映で2800円だったから、今日は相当まりやさんに貢いだことになるが、まったく後悔はないです。


なにしろこのパンフレット70ページ以上あって、まりやさんの若いころの写真にも4ページを割いてかなり収録されてます。
子供の頃密かに憧れてたご同輩の皆様には大変オススメの一冊であります。