でもどうしても誰の歌か思い出せなかった。
女性ボーカルで歌われているが、記憶の中の歌声は男性のものだった。
歌詞の中に、断片的に聞き取れる部分がある。
テネシー・ワルツ、ファンタシー・ワールド、ディズニー・ガールズ・・
あ、ディズニー・ガールズ。きっとこれがタイトルだと思い当たる。
歌が終わり、DJのタック・ハーシーが「アン・サリーのディズニー・ガールズ」でしたと教えてくれた。
それでもまだ誰の歌か思い出せない。
印象的なコードチェンジ。メロディにも大きな起伏があって、これ歌えたら楽しいだろうなと思ったなんてところまで思い出すのに、肝心のアーティスト名が出てこない。
さっさと降参してGoogle検索すると、すぐにビーチ・ボーイズのサーフズ・アップ収録の曲とわかった。
ザ・ビーチ・ボーイズ
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村上春樹さんの「村上ソングス」でこの曲を知ったこと。
村上 春樹
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精神的にまいっていたブライアン・ウィルソンのかわりに加入したブルース・ジョンストンが作った曲ですが本当にいい曲だと思います。
改めて調べてみるといろんな人がカバーしているようですが、ラジオで聴いたアン・サリーのカバーは本当に良かったです。
アン・サリー Ann Sally
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リアリティーなんてどうでもいいさ / そんなのつまらないじゃないか / おとぎ話とディーズニー・ガール / 僕はそんな世界に帰っていこうこの曲が書かれた1968年は、キング牧師が暗殺され、公民権運動が大きなうねりになり、またヴェトナム戦争が泥沼化していく「テト攻勢」でアメリカ国内の反戦運動に火がついた年。
僕は捧げるべき愛情を見つけ / 生きていくべき場所をみつけた / 僕はもうどこにもいかないだろうこのような当たり前の日常を、お伽話と対置しなくてはならない現実とはなんだろうか。
心のなかにある夢の様な平穏を、 どうして僕らの長い歴史が作り出してきた知恵や技術が実現してくれないのだろうか。
1968年に書かれたこの曲にはDisney Girls(1957)と古き良き時代の年号が付記されている。
2015年に生きる僕らは、この時ブルース・ジョンストンが感じた矛盾を解決するどころか、より深刻なものにしているように思われてならない。
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